「ボダ」というゾンビ

病院で境界性パーソナリティ障害のリーフレットを手渡された時、先生に言われたこと。「インターネットなどでこの病気について、いろんな風に書いてあるけど信じないでね。これに書いてあることが本当だから。」

 

実際ネットで調べて見ると、境界性パーソナリティ障害は世間で「ボダ」と呼ばれているようだ。「境界性パーソナリティ障害」という名称で書かれている記事はまだマシだけど、「ボダ」という名称で書かれた記事は相当ひどい言われ方をしている。なんというか...ゾンビのような扱いで。ボダと関わったら終わり。という事例が多いようだ。

 

私がこのゾンビ側だと思うとツライ。自覚してからは特に人と極力関わらないように心がけている。心がけてはいるが、生きていると全く人と関わらず生きていくのは難しい。どんなに避けていても、社会人として仕事でも、親としても、妻としても、人との関わりを避けられない場面が世の中にはたくさんあるからだ。

 

「とにかく人に迷惑をかけないように。」ゾンビと自覚してからは、ますます分厚い猫をかぶって生きるようになった。時折どんな風に振る舞えば正解かわからなくなって、人前なのに何も話せなくなったりもする。「本当はもっと自分らしく生きたい。」という思いとは真逆に、どんどん本当の自分がどんなだったかわからなくなる。負のスパイラル。これは一生続くの?どうやったら抜け出せるんだろう。早く人間になりたい...そんな思いを抱え、まるで妖怪な自分に苦笑する日々だ。